退院当日の初回訪問で350単位、翌日以降や過去2か月(暦月)未訪問の再開で300単位——初回加算は現場の収益と評価を左右します。ですが「暦月2か月の数え方が不安」「計画書や指示書の準備が追いつかない」「リハ職のみの初回で算定できる?」といった悩みは尽きません。請求漏れや返戻を避けるには、要件の正確な理解と記録の徹底が不可欠です。
本記事では、初回加算(Ⅰ・Ⅱ)の違い、暦月ルールの判定、医療・介護保険での要件差、併用不可の整理までを実務フローで解説します。公的通知の定義に基づき、退院日情報・訪問履歴・計画書作成日のチェックポイントを整理し、現場の迷いを解消します。
特に、「最終訪問が4月30日なら、7月1日に初回加算が算定できる理由」を具体例で提示。理学療法士の初回対応や同月内重複の落とし穴も、ケース別に判断できるようになります。今日の訪問から、確実に「算定できる」を積み上げましょう。
訪問看護初回加算の全体像と算定要件を今すぐ押さえる
訪問看護初回加算の定義や適用範囲をまるごと理解する
訪問看護初回加算は、訪問看護ステーションが新たに訪問看護計画書を作成し、医師の指示書に基づいて初回訪問を行ったときに算定できる加算です。2024年度改定以降は初回加算(Ⅰ)と(Ⅱ)に整理され、退院当日の初回訪問でⅠ、翌日以降や過去2か月未訪問の再開でⅡを用います。介護保険・医療保険いずれでも基本要件は同様で、初回訪問は原則看護師が実施します。訪問看護初回加算1と2の違いを短時間で押さえるなら、タイミングと未訪問期間の要件が鍵です。迷いやすいのは暦月2か月の数え方と、理学療法士等によるリハビリのみの初回で算定できるかという論点です。前者は歴月で判定し、後者は看護師の関与が必要である点を外さないことが重要です。
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ポイント
- 新規の訪問看護計画書と医師の指示書が必須
- 初回訪問は看護師が実施(リハ単独は不可)
- 初回加算(Ⅰ)=退院当日/(Ⅱ)=翌日以降・過去2か月未訪問
訪問看護初回加算で必要となる書類や記録を出し忘れないコツ
初回加算の成立は、書類と記録の整合で決まります。必須は訪問看護計画書の新規作成、医師の指示書、初回訪問記録です。退院当日で初回加算(Ⅰ)を狙う場合は、退院日の確認資料(退院証明や病院からの連絡票)をセットで保管し、指示書の有効期間と訪問日時のタイムスタンプを合わせます。再開で初回加算(Ⅱ)を算定する際は、暦月2か月未訪問の裏付けとして自ステーションの訪問履歴、他保険種の連続利用がないことの確認メモまで残すと安全です。理学療法士等が初回から入るケースでも、看護師の初回訪問もしくは看護師同席の事実を記録に明記してください。算定前チェックリストを運用し、押印や署名漏れ、日付の誤記を防ぐことで請求差戻しを避けられます。
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チェックの勘所
- 計画書・指示書・初回記録の3点一致
- 退院日情報の証跡化(当日算定の要)
- 未訪問期間の証明と看護師関与の記載
訪問看護初回加算の暦月2か月ルールを正しく身につける
過去2か月未訪問の判定は「暦月」で行います。暦月とは月初から月末までを単位とする考え方で、単純な60日計算ではありません。たとえば4月に初回加算(Ⅱ)を算定したい場合、2月と3月に当該ステーションからの訪問が一切なければ条件を満たします。最終訪問が1月末なら、4月1日以降の初回でOKです。逆に3月下旬に一度でも訪問があれば、4月の算定は不可となります。医療保険から介護保険への移行や区分変更でも、当該ステーションの訪問が暦月2か月空いていなければ要件を満たしません。退院当日の(Ⅰ)は暦月要件とは別に、退院当日かつ初回訪問であることが核心です。混同しやすい論点を下表で整理します。
| 事項 | 判定方法 | 具体例 | 留意点 |
|---|---|---|---|
| 未訪問2か月 | 暦月基準 | 1月最終訪問→4月算定可 | 2月・3月に訪問なし |
| 60日計算 | 不採用 | 61日経過でも暦月未充足は不可 | 暦月優先 |
| 保険移行 | 訪問履歴で判定 | 医療→介護でも訪問あれば不可 | 連続性に注意 |
| 退院当日(Ⅰ) | 日付一致 | 退院当日の初回訪問 | 指示書と記録整合 |
次の手順で迷いを解消できます。
- 対象月を決める(算定したい初回訪問月)
- 直近2暦月の訪問履歴を確認する
- 退院当日か翌日以降かでⅠ/Ⅱを確定する
- 計画書・指示書・記録の整合を最終チェックする
以上を押さえれば、訪問看護初回加算算定要件を満たした適正請求に近づきます。
訪問看護初回加算1と2の違いを実務手順で即比較
初回加算1は退院当日が対象となるパターンを簡単判断
退院当日に看護師が初回訪問を実施し、新規の訪問看護計画書を作成している場合に初回加算1(Ⅰ)が算定できます。ポイントは、医師の指示書に基づく訪問であること、当該ステーションで暦月ベースの過去2か月未訪問か、退院直後の新規開始であることです。病院や診療所からの在宅移行で当日訪問が間に合えば、翌日以降ではなくⅠを優先します。訪問看護初回加算算定要件は厚生労働省の通知に沿い、看護師による初回訪問が原則です。理学療法士などによるリハ単独訪問は対象外となるため、リハが必要でも初回は看護師が同席し、評価・計画書作成・多職種情報連携まで完了させるとスムーズです。レセプト請求前に退院日と訪問日の整合、当日訪問の時刻記録、計画書日付の整合を必ず確認してください。
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算定の核心:退院当日、看護師が初回訪問、計画書新規作成
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時間軸:当日に実施できなければⅠは不可(Ⅱの検討へ)
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文書:医師指示書と計画書の整合が必須
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職種:リハ単独は不可、看護師関与が必要
退院当日に算定するための準備フローと記録すべき内容
退院当日での取りこぼしを防ぐには、事前連携から記録までを一気通貫で管理します。訪問看護初回加算算定要件を満たすことを前提に、短時間でも安全評価と在宅療養計画を完結させます。レセプトでのエラー原因は「指示書・計画書・訪問実績の時系列不整合」と「当日訪問の裏付け不足」です。看護ステーションの事務と現場でチェック項目を明確化し、退院時共同指導など他加算との併用可否も合わせて点検します。以下の5ステップで実装すると失敗が減ります。
- 退院前日まで:医師の指示書原本または写しの受領、退院日時の確定連絡
- 当日午前:利用者基本情報・リスク・医療機器の確認、初回訪問枠の確保
- 初回訪問:看護師がアセスメント実施、バイタル・環境・服薬・リスクを評価
- 書類整備:新規訪問看護計画書を当日付で作成、同意取得、記録を保存
- 事後連携:主治医・ケアマネへ報告、請求前に日付・時刻・職種を再確認
テクニックは「当日中に計画書作成と同意」「訪問時刻の分単位記録」「連絡履歴の保存」です。
初回加算2は過去2か月未訪問や再開パターンを徹底整理
初回加算2(Ⅱ)は、退院翌日以降の初回訪問や、暦月で過去2か月当該ステーションからの訪問がない場合、さらに介護保険での新規開始や区分変更・再開時に算定できます。判断の肝は「歴月」で数える点です。たとえば最終訪問が1月20日なら、2月・3月が未訪問で4月1日以降にⅡの対象となります。訪問看護初回加算医療保険から介護保険への移行、またはその逆でも、当該ステーションでの訪問歴が連続していなければⅡの検討余地があります。訪問看護初回加算ⅱ算定要件では、計画書の新規作成と医師の指示書が必要で、看護師が初回訪問を担うのが安全です。リハビリのみの初回は避け、看護師が同席してアセスメントと計画確定まで行うと請求が安定します。
| 判定ポイント | 具体基準 | 実務の着眼点 |
|---|---|---|
| 歴月2か月未訪問 | 直近2歴月が未訪問なら可 | 月末・月初のまたぎを誤算しない |
| 職種要件 | 初回は看護師関与が確実 | リハ単独は不可、同席で対応 |
| 文書整合 | 指示書と計画書を新規作成 | 日付・署名・同意の有無を確認 |
| 併用可否 | 同月でⅠとⅡは不可 | 他加算の同日併用は事前確認 |
判断ミスを防ぐコツは「最終訪問日→欠番歴月のカウント→初回訪問日の順で機械的に確認」することです。
暦月2か月の具体例で訪問看護初回加算を一目で見極め
最終訪問日から暦月カウントを迷わず統一できる考え方
「訪問看護初回加算」を正しく押さえるコツは、日数ではなく暦月(歴月)で2か月を判定することです。カウントの起点は最終訪問日が属する月の「翌月」からで、そこから連続した2か月間に当該ステーションの訪問がないことが「訪問看護初回加算算定要件」の基本です。たとえば最終訪問が4月なら、5月・6月が未訪問であれば7月以降に初回加算(ⅠまたはⅡ)の対象になり得ます。ここで月末や31日が絡んでも、日数換算に置き換えないのがポイントです。31日の有無で日数差が出ても暦月カウントは不変なので、看護師の事務・レセプト対応は月単位で統一できます。なお、退院当日を狙う初回加算(Ⅰ)と、翌日以降・過去2か月未訪問で見る初回加算(Ⅱ)は要件が異なるため、退院日と初回訪問日の配置を先に確認すると迷いません。
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暦月で2か月連続の未訪問を確認します
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日数では判定しない(30日・31日・28日でも同じ扱い)
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最終訪問月の翌月から2か月が基本ラインです
月末や31日関連の算定条件と訪問看護初回加算の裏ワザ
月末や31日が絡むと不安になりやすいですが、暦月ルールなら同じ判定です。代表例で整理します。
| 最終訪問日 | 未訪問で数える暦月 | 初回加算の判定開始日 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 4月30日 | 5月・6月 | 7月1日以降 | 7月1日から「Ⅱ」を検討可 |
| 4月1日 | 5月・6月 | 7月1日以降 | 同上、日数差は不問 |
| 1月31日 | 2月・3月 | 4月1日以降 | 2月が28日でも問題なし |
この表の通り、最終訪問が4月30日でも4月1日でも判定開始は7月1日で統一されます。裏ワザとして、月初の訪問記録を意図的に避けて翌月初へ送ると、未訪問の暦月がクリアになりやすいケースがあります。ただし、医師の指示書や訪問看護計画書の作成時期、さらに退院当日の初回加算(Ⅰ)350単位を逃さないかを合わせて検討することが重要です。訪問 看護 初回 加算 算定 要件を満たすかは、暦月2か月と「看護師が初回訪問を実施」などの留意点を同時にチェックしてください。
退院日と初回訪問日が近い場合の判定をスッキリ理解
退院直後は「Ⅰ」と「Ⅱ」のどちらで請求できるかが混線しがちです。判断はシンプルで、退院当日に看護師が初回訪問すればⅠ(350単位)、翌日以降の初回訪問はⅡ(300単位)が基本です。ここに暦月2か月未訪問の条件が重なる場合は、Ⅱの要件として暦月2か月の未訪問を満たすかを追加で確認します。境界のよくあるケースを挙げます。退院が月末、初回訪問が翌月初日の場合:翌日扱いなのでⅡの枠です。退院が金曜で初回が週明けの月曜でも、当日でなければⅠにはならない点に注意してください。さらに、「医療保険から介護保険へ移行」や「区分変更」での再開時は、同一ステーションで連続訪問がないかを暦月で遡り、訪問看護初回加算1(Ⅰ)と訪問看護初回加算Ⅱの選択を間違えないようにしましょう。
- 退院当日=Ⅰ、翌日以降=Ⅱで先に分岐します
- Ⅱの場合は暦月2か月の未訪問を必ず確認します
- 計画書の新規作成と医師の指示書を同時に整えます
- 理学療法士のみの初回は不可、看護師の実施を担保します
医療保険と介護保険で訪問看護初回加算の算定要件を比べて納得
医療保険における訪問看護初回加算の基本ルールをまとめて把握
医療保険の訪問看護初回加算は、厚生労働省の基準に沿って運用されます。ポイントは、過去二月の暦月で当該ステーションからの訪問がないこと、新たに訪問看護計画書を作成すること、そして医師の指示書が有効であることです。退院当日の初回訪問なら初回加算(Ⅰ)、翌日以降や長期未訪問の再開なら初回加算(Ⅱ)の対象になります。さらに、初回訪問を行う職種は原則として看護師であり、理学療法士などリハビリ職のみでの初回は不可です。急性増悪時は特別指示書での訪問が増えますが、加算の要否は上記の算定要件を満たしているかで判断します。指示区分や入退院の経緯、連続訪問歴をレセプト前に確認し、同月でのⅠとⅡの重複は避けましょう。なお、毎月の算定はできず一利用者あたり一回限りです。
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押さえるべき核心:過去二月の暦月未訪問、新規計画書、医師指示書の三点
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特別指示書の扱い:急性増悪時でも要件充足が前提
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初回の実施職種:看護師必須、リハ単独不可
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同月併用:初回加算(Ⅰ)(Ⅱ)の併用不可
介護保険での訪問看護初回加算の対応と落とし穴も確認
介護保険での訪問看護初回加算算定要件は、要介護または要支援の認定が前提で、医療保険と同様に暦月で過去二月未訪問かつ新規の訪問看護計画書作成が必要です。退院当日の初回訪問は初回加算(Ⅰ)、翌日以降または再開時は初回加算(Ⅱ)の対象になります。注意したい落とし穴は、暦月解釈の誤りと、リハビリのみでの初回訪問、同月の区分併用、計画書の更新と新規作成の取り違えです。例えば最終訪問が1月末なら、2月と3月に当該ステーションの訪問がなければ4月以降に算定可能です。複数ステーションの利用がある場合でも、各事業所での訪問歴を個別にみます。請求前には訪問履歴、認定情報、計画書日付、指示書の有効期間を突合して、レセプト差戻しを回避しましょう。
| 項目 | 医療保険 | 介護保険 |
|---|---|---|
| 認定要件 | 不要 | 要介護・要支援が必要 |
| 暦月2か月要件 | 適用 | 適用 |
| 初回実施職種 | 看護師必須 | 看護師必須 |
| 区分 | Ⅰ(当日)/Ⅱ(翌日以降) | Ⅰ(当日)/Ⅱ(翌日以降) |
| リハ単独 | 不可 | 不可 |
新規と更新の区別、暦月の数え方を図表で共有しておくと、事務と現場の連携がスムーズになります。
医療保険から介護保険へ移行時の再算定をケース別に徹底チェック
医療保険から介護保険へ移る際の初回加算は、連続性と暦月要件の有無で判断します。ケース別に整理すると明快です。まず、医療保険で訪問が続いた直後に介護保険へ移行し、同一ステーションが連続訪問するなら、暦月で過去二月未訪問に当たらず初回加算は原則不可です。次に、移行時に二月の暦月で当該ステーションの訪問が空いており、介護保険で新規計画書を作成するなら初回加算(Ⅱ)が可能です。退院当日に介護保険で初回訪問を行う場合は初回加算(Ⅰ)の対象です。区分変更のみの場合も、訪問が継続していれば算定不可、訪問が空いていれば検討可能となります。
- 継続利用:同一ステーションで連続訪問なら原則算定不可
- 利用期間が空いた:暦月で過去二月未訪問かつ新規計画書で算定可
- 退院当日の在宅復帰:介護保険での初回が当日なら初回加算(Ⅰ)
- 区分変更のみ:訪問継続なら不可、空白があれば可
- リハビリ開始のみ:初回は看護師関与が必要でリハ単独不可
移行判定は訪問履歴と書類日付の整合が鍵です。誤請求を防ぐため、保険種別の切替日と計画書の新規作成日を同日に揃える運用が有効です。
理学療法士などリハ職の初回訪問で訪問看護初回加算の算定要件を判断
理学療法士による初回訪問の算定可否をケース別に解説
理学療法士などリハ職が初回訪問を担う場面での可否は、訪問看護初回加算の核心です。ポイントは、新規の訪問看護計画書が作成され、医師の指示書に基づき、初回の評価や説明が所定どおり実施されているかです。多くの自治体・通知解釈では、初回訪問は看護師が関与することが前提と理解され、リハ職単独のみで開始した場合は算定不可のリスクがあります。退院当日の初回訪問は初回加算(Ⅰ)、翌日以降や過去2か月未訪問での再開は初回加算(Ⅱ)が対象で、いずれも1回限りです。判断の起点は、歴月で過去2か月の訪問歴確認と、当日の職種体制です。可否に迷うケースでは、初回のみ看護師が同日同席し、リハ職は評価・計画反映を行う体制が安全です。後日の追記ではなく、初回当日の記録一式で整合を取りましょう。
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看護師関与がある初回:算定可の可能性が高い
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リハ職単独で初回:不可または返戻リスクが高い
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計画書と指示書の不整合:算定不可
初回の体制を事前に設計し、訪問 看護 初回 加算 算定 要件に適合させることが重要です。
リハビリのみ実施した場合の訪問看護初回加算で失敗しないコツ
リハビリのみの初回対応は返戻が起きやすい領域です。初回は看護師の訪問または関与を確実に組み込み、日付と職種の順序を崩さないことが鉄則です。過去2か月(歴月)の未訪問要件を満たすか、退院当日か翌日以降かで区分を決め、同月の重複算定や他加算との併用制限にも注意します。現場では、初回でのバイタル・服薬・安全確認を看護師が担い、リハ職が機能評価を実施し、双方の所見を新規計画書へ反映する流れが安全です。以下をチェックすれば実務ミスを大幅に減らせます。
- 初回は看護師が同日対応し、リハ職は単独開始にしない
- 歴月2か月未訪問の確認をレセプト前に証跡化する
- 退院当日なら(Ⅰ)、翌日以降は(Ⅱ)で区分を明記
- 医師指示書と計画書の職種・内容整合を点検
- 同月の他加算併用制限と重複算定の有無を確認
初回の一日で「評価・説明・同意・計画反映」までを完結し、訪問看護初回加算の適正請求につなげます。
併用不可や同月内制限を押さえて訪問看護初回加算のミスを撃退
併用NGや優先順位のある加算をまとめてスッキリ確認
訪問看護初回加算は、退院当日の初回訪問で算定する初回加算(Ⅰ)と、翌日以降や過去2か月未訪問で算定する初回加算(Ⅱ)に分かれます。どちらも新規の計画書作成と医師の指示が前提で、同一利用者に同月重複はできません。特に留意したいのは関連加算の関係です。例えば退院時共同指導などの退院支援系は内容が重複しやすく、初回加算(Ⅰ)と同時算定は基本的に認められないケースがあります。訪問看護初回加算算定要件は暦月2か月の未訪問確認が鍵で、看護師が初回訪問を実施することが原則です。理学療法士のみの訪問開始では要件を満たしません。誤請求を避けるため、算定前に「退院日」「初回訪問の職種」「暦月2か月の訪問履歴」「計画書作成日」「医師指示書の有効性」を必ずチェックしましょう。以下の一覧で併用可否の目安を押さえ、優先順位は初回加算を先に検討する流れを徹底してください。
| 区分・場面 | 併用可否の目安 | 重要ポイント |
|---|---|---|
| 初回加算(Ⅰ)×退院時共同指導 | 不可になりやすい | 退院当日の評価が重複しないか確認 |
| 初回加算(Ⅰ)×初回加算(Ⅱ) | 不可 | 同月同一利用者で重複算定不可 |
| 初回加算(Ⅱ)×他加算 | 個別判断 | 要件重複と同日同時算定の可否を確認 |
| リハビリ配置のみ開始 | 不可 | 初回は看護師訪問が必要 |
複数ステーションや同月再開時に要注意な訪問看護初回加算の落とし穴
複数ステーションが関与する場面は、同月の重複算定不可が最大の落とし穴です。転居や担当変更で事業所が変わるときは、前任の訪問履歴を必ず取り寄せ、暦月2か月未訪問の判定と計画書の新規性を確認しましょう。訪問看護初回加算1と2の違い(退院当日か翌日以降か)を混同しやすく、退院当日の看護師訪問がなければ(Ⅰ)は算定できません。理学療法士のみの初回訪問で開始した後に看護師が訪問しても、その月の初回加算を失うことがあります。ミス回避は手順の標準化が近道です。次の順で確認すれば、訪問看護初回加算の請求漏れや誤算定を大幅に減らせます。
- 直近3か月の訪問履歴を暦月基準で確認し、未訪問2か月を判定する
- 退院日と初回訪問日を突合し、(Ⅰ)か(Ⅱ)かを決定する
- 初回訪問の職種が看護師であることを確認する
- 新規計画書と医師指示書の有効性・日付を確認する
- 同月内の他加算との併用可否とレセプト記載を最終チェックする
補足として、医療保険から介護保険への移行や区分変更時も、連続性があると未訪問要件を満たさないことがあります。記録の移管と時系列の突合でリスクを先回りしてください。
訪問看護初回加算の算定要件による即日チェックリスト
算定前に押さえるべき利用者情報と訪問履歴をサクッとリスト化
訪問看護初回加算は、退院当日対応の初回加算(Ⅰ)と翌日以降対応の初回加算(Ⅱ)で要件が異なります。誤請求を避けるため、訪問履歴と文書日付を歴月で正確にそろえることが重要です。以下を初回面前までに確認してください。特に過去2か月未訪問の判定と新規訪問看護計画書作成の有無は必須で、医師の指示書との整合が取れていることを確認します。理学療法士のみの初回訪問は不可で、看護師が初回訪問を実施することが前提です。医療保険か介護保険かにより添付書類やレセプトの記載が異なるため、利用者の保険適用区分も合わせて整理します。
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確認必須:最終訪問日、退院日、指示書日付、訪問看護計画書作成日
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要件一致:過去2か月の訪問歴なし(歴月)、看護師が初回訪問、指示書に基づく
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該当区分:初回加算(Ⅰ)は退院当日、初回加算(Ⅱ)は翌日以降や再開時
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注意点:同月のⅠ・Ⅱ併用不可、毎月算定不可、併用加算の制限を確認
補足として、医療保険から介護保険への移行時は連続訪問の有無を履歴で必ず確認してください。
監査対応力UP!記録と根拠資料をしっかり残す保存のコツ
監査対応では、訪問 看護 初回 加算 算定 要件を満たす「根拠が即提示できるか」が要です。初回訪問記録は訪問目的・アセスメント・ケア内容・次回計画を過不足なく記載し、計画書の新規作成日と医師指示書の発行日を突合できるようにします。電子保存は改ざん防止の監査ログ、版管理、アクセス権限の設定が重要です。スキャン保存は解像度と文字判読性を担保し、原本管理規程を定めます。退院当日で初回加算(Ⅰ)を算定する場合は、退院日が客観資料で確認可能であること(退院証明や紹介状等)がポイントです。理学療法士が関与する場合でも、初回は看護師訪問の事実と同席状況を明記し、併用加算や同日算定の可否をレセプト上で誤らないようチェック体制を整えます。
| 書類・記録 | 必須ポイント | 保管のコツ |
|---|---|---|
| 医師指示書 | 発行日・有効期間・内容整合 | 版管理と失効前リマインド |
| 訪問看護計画書 | 新規作成日と根拠 | 作成履歴と承認者の記録 |
| 初回訪問記録 | 看護師実施・評価・今後の計画 | テンプレで抜け漏れ防止 |
| 退院確認資料 | 退院日・医療機関連絡記録 | 画像化+原本所在の明記 |
短時間で取り出せる台帳化と紐づけID運用が、請求差戻しと監査リスクを同時に下げます。
記録テンプレートや暦月判定カレンダー活用ガイド
現場では「誰が作っても同じ質」になる仕組みづくりが近道です。まず、初回加算専用テンプレートを用意し、利用者情報、保険区分、過去2か月の歴月判定、指示書・計画書の日付、看護師実施チェック、退院日のエビデンス欄を標準化します。次に、暦月判定カレンダーを配布し、最終訪問日を入力すると自動で算定可能月を示す運用にします。更新は月初の短時間ミーティングで行い、法令改定やレセプト返戻の事例を反映します。導入手順はシンプルです。1)現行記録を棚卸し、2)テンプレ・カレンダーを配布、3)1週間試行、4)返戻・監査観点で修正、5)正式運用とします。強調すべきは、初回は看護師訪問、歴月で2か月未訪問、新規計画書・医師指示の整合の三点です。番号管理とアクセス権限で電子保存の安全性も確保します。番号リストのチェック運用は次の通りです。
- 最終訪問日を確認し暦月2か月未訪問を判定する
- 医師指示書と訪問看護計画書の新規作成日を突合する
- 初回訪問を看護師が実施した事実を記録で証明する
- 退院当日の場合は初回加算(Ⅰ)、それ以外は(Ⅱ)を選択する
- レセプト提出前に併用不可加算と同月重複を最終確認する
実例で納得!訪問看護初回加算の算定可否と修正ポイント
退院当日対応で成功したケースとミス事例を比較しながら学ぶ
退院当日の初回訪問は、初回加算(Ⅰ)を正しく押さえれば強力な収益機会です。成功の鍵は、訪問看護計画書の新規作成、医師の指示書、看護師による初回訪問、そして歴月で過去2か月未訪問の確認という「訪問看護初回加算算定要件」を同時に満たすことです。よくあるミスは、退院翌日の訪問なのに(Ⅰ)で請求したり、理学療法士のみで初回を実施してしまうパターンです。是正はシンプルで、翌日以降の初回は初回加算(Ⅱ)へ修正、リハ単独の場合は看護師同伴で再実施が基本です。成功例は、退院当日に看護師がアセスメントと計画策定まで完了し、その日のうちに350単位を確実に算定したケース。失敗例は、指示書未着で訪問を先行させたため加算不可となった事例で、訪問前の書類確認が最重要だと分かります。
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成功のチェック:退院当日、看護師訪問、計画書新規、指示書整備、歴月2か月未訪問
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ミスの典型:翌日訪問で(Ⅰ)請求、リハ単独開始、計画書の作成漏れ
上記の流れを標準化すると、請求の安定度が上がります。
中断再開や保険移行の微妙なタイミング事例も徹底検証
中断再開や医療保険から介護保険への移行は、歴月2か月の数え方と同月内の重複可否が決定打になります。判断を誤りやすい境界を、算定可否と是正策で整理します。
| 事例タイプ | 状況 | 算定の可否 | 修正ポイント |
|---|---|---|---|
| 中断再開 | 最終訪問が1月20日で4月1日に再開 | 可(Ⅱ) | 2・3月未訪問の歴月要件を記録で裏づけ |
| 保険移行(医療→介護) | 連続訪問から保険のみ切替 | 不可 | 連続訪問は新規扱いにならず、加算対象外 |
| 保険移行(中断あり) | 2か月以上の未訪問後に介護保険で再開 | 可(Ⅱ) | 新規計画書と指示書を整備して請求 |
| 退院当日ずれ | 退院翌日に初回訪問 | 可(Ⅱ) | (Ⅰ)ではなく300単位で請求 |
| 同月内重複 | 同一利用者で(Ⅰ)と(Ⅱ)を同月請求 | 不可 | 高い区分のみ、重複は削除 |
同月内での(Ⅰ)と(Ⅱ)の併用不可、および連続訪問中の単なる保険切替では新規扱いにならない点が落とし穴です。
- 押さえるべき勘所:歴月で2か月未訪問、計画書新規、医師指示、初回は看護師実施
成功フローや失敗時の是正方法で実践力アップ
初回加算の取りこぼしを防ぐには、誰がやっても同じ結果になる標準フローが有効です。以下の順で実施すると、訪問看護初回加算算定要件を自然に満たせます。
- 過去訪問歴の歴月2か月未訪問を台帳とレセプトで確認
- 医師の指示書を受領、内容・期間・特別指示書の有無を点検
- 訪問看護計画書を新規作成し、初回訪問の目的と頻度を明記
- 看護師が初回訪問を実施(リハは同伴可、単独不可)
- 当日の記録と算定区分(ⅠまたはⅡ)を相互点検して請求
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重要ポイント:退院当日は(Ⅰ)で350単位、翌日以降は(Ⅱ)で300単位を的確に選択
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是正のコツ:誤請求に気づいたら区分変更で再請求、書類不備は速やかに補正
このフローをテンプレ化し朝会で共有すると、事務・看護・リハの連携が噛み合い、請求ミスが減ります。
訪問看護初回加算のよくある疑問をまとめて即解決
初回加算の月またぎ請求はできる?など現場の代表質問にズバッと回答
「訪問看護初回加算の算定要件がややこしい」と感じる方向けに、現場で頻出の疑問を一気に解消します。結論を先に知りたい方のために、月またぎ請求は不可、初回加算(Ⅰ)は退院当日350単位、(Ⅱ)は翌日以降300単位が原則です。さらに、理学療法士のみでの初回訪問は不可で、看護師が初回訪問に関与する必要があります。特別指示書の有無は医師指示の根拠になり得ますが、単独で算定可否を決めるものではありません。以下の一覧で、訪問看護初回加算算定要件を外さないための勘所を押さえ、暦月2か月ルールや介護保険・医療保険の違いも短時間で確認できます。
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月またぎ請求は不可(初回訪問のあった月に1回限り)
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退院当日なら初回加算(Ⅰ)350単位、翌日以降は(Ⅱ)300単位
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看護師の初回関与が必須(理学療法士のみは不可)
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暦月2か月未訪問+新規計画書+医師指示が基本の柱
下の表で「1と2の違い」やリハ専門職の扱い、区分変更・移行時の注意点を比較できます。
| 項目 | 初回加算(Ⅰ) | 初回加算(Ⅱ) | 補足ポイント |
|---|---|---|---|
| 主条件 | 退院(退所)当日の初回訪問 | 退院翌日以降、または暦月2か月未訪問で再開 | いずれも新規計画書と医師指示が必須 |
| 単位 | 350単位 | 300単位 | 同月の併用不可 |
| 実施者 | 看護師が初回に関与 | 看護師が初回に関与 | 理学療法士のみの初回は不可 |
| 月またぎ | 不可 | 不可 | 初回実施月のみ1回限り |
| 医療/介護保険 | 双方で運用 | 双方で運用 | 暦月2か月の起算に注意 |
| 特別指示書 | 根拠として有効 | 根拠として有効 | 単独では算定要件を満たさない |
表のポイントを押さえれば、請求漏れと返戻のリスクを大きく減らせます。
よくある質問(Q&A)
Q1. 初回加算は毎月算定できますか?
A. できません。初回訪問月に1回限りです。
Q2. 月末に最終訪問があり、2か月空けて月初に再開する場合は?
A. 暦月2か月(歴月)未訪問を満たすなら(Ⅱ)の対象です。例として、最終訪問が1月31日なら4月の再開で要件合致の可能性があります。
Q3. 訪問看護初回加算1と2の違いは何ですか?
A. 1(Ⅰ)は退院当日350単位、2(Ⅱ)は翌日以降300単位です。
Q4. 理学療法士のみで初回訪問した場合は算定できますか?
A. できません。初回は看護師の関与が必要です。
Q5. 特別指示書があれば初回加算は必ず算定できますか?
A. いいえ。新規計画書の作成、暦月2か月未訪問(該当時)、医師指示など総合で要件充足が必要です。
Q6. 医療保険から介護保険へ移行したら初回加算は算定できますか?
A. 連続訪問の有無を歴月で確認し、新規計画書を作成のうえ、要件を満たせば算定可能です。
Q7. 退院時共同指導加算と初回加算は併用できますか?
A. 併用不可となるケースがあるため、同日同趣旨の重複請求に注意してください。
Q8. 複数の訪問看護ステーションを利用している場合は?
A. 同一月に同一利用者で重複算定は不可が基本です。提供実態と契約を確認してください。
Q9. 訪問リハビリ初回加算との関係は?
A. 初回の看護関与が前提で、リハ単独の初回では訪問看護初回加算の算定要件を満たしません。
Q10. 訪問看護初回加算算定要件はどれが最重要ですか?
A. 暦月2か月未訪問、新規計画書、医師指示、初回は看護師関与の4点です。

